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キーケース

2011年05月28日 15:23

依頼の品 シンプルなキーケース。
2つ同じものをオーダー頂きました。夫婦で使うそうです。
とりあえず、一つをサンプルとして製作、
仕上がりや鍵が全て納まるかを確認してもらい2つ目を作ります。
キーケース
表は栃木オイルヌメ、裏に豚を使用。


依頼者に気に入って頂きサイズもバッチリ
が...やってしまいました!
キーケース内部
この金具、フック形状のせいで取り付けられない鍵がありました。
金具を別のタイプにして納品し直しです。

ヘッドフォンケーブル 結束バンド

2011年05月26日 01:03

今日は小ネタ。
モノも今までで最小です。
ヘッドフォンケーブル 結束バンド1
革でベルトを作りギボシを着けて・・・
ヘッドフォンケーブル 結束バンド2
ヘッドフォンケーブル用の結束バンドの出来上がり。
そう、白い樹脂製のアレの革バージョン。
超簡単作業で完成。

製靴道具4 ~革包丁

2011年05月21日 13:50

製靴道具の中にあった革包丁。
赤錆が酷く浮いたものもあります。
革包丁 仕立て前
柄から抜いた革包丁の刃。
左から 【早川信光】【秀次】【秀次】
早川信光は初見。
秀次はおなじみの包丁、最近のものと違いは「碧極上」の刻印が無く
「秀次」の活字が若干太い。

3丁とも刃先は扇型、
丁度このタイプの包丁を作ろうと思っていたところでした。
根元の錆は耐水ペーパーで、刃の方は砥石で丁寧に除去。

革包丁 裏押し
裏押し、前オーナーは刃先だけを裏押しするタイプで傾斜が付いていました。
私はベタ裏に近づけつつも、手を抜いてほどほどな仕上がりで・・・

革包丁 砥ぎ 刃先
刃先、小刃をたっぷり目で深く付けてあったので
私もそれに習い仕立てました。
友人の靴職人さんは、ソールなどの厚い革を切る機会が多いので
深めに刃付けをすると言っていました。

革包丁 口金
包丁のカバーを誂え、無かった口金は針金巻き。
柄の先も自分好みに削り完成。

革包丁
革包丁オールスターズ
気が付けば7丁に増えてた。

製靴道具3 柄~壁

2011年05月18日 13:50

引き続き製靴道具のお手入れ。

金属部分を抜いた柄を洗い革ベルトの付け替え。
製靴道具 柄のベルト
木が程よく枯れて使える柄もありますが、
ボロボロに朽ちたものは処分して付け替え。

口金が欠損して割れた柄は、
ヒールアイロン 口金の代用
溝を掘り針金をぐるぐる巻いて補強。
口金の代用2

ひとまずアイロン類の手入れは終了。
面の仕立て直しは最適な形状が分からないので、
使いながら考えるとします。


で、これらを壁に掛けるのですが、
ついでに菱目打ちを入れる袋も作りました。
菱目打ち 袋1
キャメルに染まったキップの床革。
ミシンでザザザと縫製。
菱目打ち 袋 裏
ぶら提げる為のハトメ、折り返して伸び止めテープを仕込みました。
菱目打ち 袋2


ベニア板にネジを打ち、
道具収納 壁
以前からある道具と共にズサ~と並べて完成。
ちょっと板が小さかったかな。


とあるサイトで見かけた道具箱。
ピアノの修理道具を収めたものらしいですが↓
【19世紀のピアノ職人の道具箱(Gizmodo Japan)】
カッコ良いナァ こんなの欲しい。

製靴道具2 錆落とし~黒染め

2011年05月16日 12:58

製靴道具のお手入れです。
赤錆を落とし、錆防止に金属の黒染めをします。

以下、薬品を使うのでマネをする人は自己責任でお願いします。

まず、全体に浮いた赤錆落とし。
サンドペーパーなどで磨いて落とすのは大変面倒。
塩酸に漬けて錆を溶かします。

ここで登場するのが、
サンポール
「まぜるな危険」や「酸が効く」が一際目を引く
サンポール、塩酸系の洗浄剤。
これをバットに原液のままあけ、道具の金属部分を漬け込みます。

ここから暫く写真を取り忘れました。
刃物は鋼が溶けて勿体無いので革包丁以外で、、、
まずはバットのサイズに限界があるのでピンサーとアイロン類だけ。

1時間半ほど漬け込むと錆が浮き、
それを水で洗い流し念のため重層で酸を中和。
サンポールに重層を直接入れると急激に発熱して危険、やらないように。
手の油分が道具に付くと黒染めが上手く出来いので、
次の工程に入るまでビニール手袋着用します。
ちなみ私はピニール手袋、マスク、ゴーグルの完全武装で挑みました。


次は金属の黒染めです。
黒染めと言っても染めるのではなく、表面を黒錆で被い錆を防止します。
金属染め専用の薬品も市販されていますが、私はお手軽な方法をとりました。

濃い目のお茶に酢を加えた液に道具の金属部分を一晩漬け込みます。
私が使ったのはお茶の葉代わりに古くなった紅茶の葉。
黒染め液
紅茶+酢に金属部分を投入、紅い液がみるみる真っ黒に・・・

一晩経過し取り出すと
黒染め後 1
良い感じの黒に。
真鍮パーツは染まらず。
黒染め後 ピンサー
ピンサーの方が真っ黒。
溶接部分も染まってません。
黒染め後2
ミシン油を塗布、浮いた黒錆を布で拭き取り。
革に当たる面を磨いて黒錆を落とし金属部分は終了。

後は使う間に手の油分でぬぺぇ~っとした黒になるかな。
次回は柄を手入れします。


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